【介護・看護設備】企業特許力ランキング – 2023年10月度-

こんにちは！　工藤一郎国際特許事務所です。日銀、東証、日経グループ、金融機関、大手技術系メーカーと多数の特許価値評価・知財戦略分析に関する取引実績があります。このブログでは特許価値評価や知財戦略分析に関する情報を提供しています。

今回は介護・看護設備の特許から見た有力企業ランキングを紹介します（本記事の内容は2023年10月時点のものとなります）。

弁理士

企業の成長性（株価）の先行指標となるYK値のランキングです。YK値は企業の特許価値を評価する今注目の指標です。YK値の説明はこちらから。

今注目の介護・看護設備業界

介護人材の不足により、業務の効率化が求められている

現在の日本では、高齢者の増加と労働人口の減少を要因とした介護人材の不足が生じています。このため、介護業務の効率化が求められており、特許出願も介護現場の業務支援や負担軽減に係る発明が多くなっています。例えば、被介護者を車椅子に容易に乗り移らせることができる電動ベッドや、入浴させやすいユニットバスなどです。 

弁理士

最新の介護機器はロボットのようなハイテクなものになっています！

介護用施設のバスルーム 　出典：Adobe Stock　ファイル番号：431141697　著作者：Caito 

介護職員不足を補う業務効率化実現の発明に期待

「介護人材の確保、介護現場の生産性向上の推進について」（厚生労働省　令和４年7月25日）によりますと、日本の介護職員の必要数は、2040年度には約280万人に達し、2019年時点から約69万人の増加が予想されます。一方、「令和4年版　労働経済の分析」（厚生労働省　令和４年9月）によりますと、日本の2040年の生産年齢人口は5978万人で2020年時点から約1428万人の減少が予想されています。 

この人材不足に対応するために、今後も引き続き介護現場の業務効率化を実現する発明が重要になってくると考えられます。介護・看護設備は特許の観点からも非常に注目されている技術分野であるといえます。

弁理士

少子高齢化は世界に先駆けて日本が直面した問題です。うまく解決できれば、そこで培った技術で将来は世界をリードできるようになるでしょう！

企業特許力ランキング（YK値ランキング）

企業特許力ランキング

介護・看護設備の特許に関する有力企業ランキング（本技術分野のＹＫ値が高い企業）は、以下の通りです。

弁理士

１位はベッドメーカーですね。介護用ベッドが注目されていることが分かります

補足：特許と技術テーマの紐づけ方

本ランキングでは、介護・看護設備に関連する特許を国際特許分類（IPC）を使用して選び出し、集計しています。国際特許分類（IPC）とは世界中で共通して使われている特許の分類コードで、特許には必ずついているものです。細かくは数万種類もありますので、網羅的で詳細な分類が可能です。

弁理士

本記事では、ビッグデータを分析し、介護・看護設備と関連する国際特許分類IPCを少し広めに検索対象にしています。リハビリ装置、マッサージ機、トレーニング機器なども含まれます

特許のご紹介（YK値の高い特許）

特許ランキング

本技術分野の高ＹＫ値特許をピックアップすると以下の通りです。

弁理士

車いすやベッドのほかマッサージ機などもランクインしています

今現在係争がある特許

本技術分野の係争のうち、有力上場企業が関連しているものとして、以下のような係争があります。

弁理士

特許の係争があるということはそれだけ重要な技術だということがいえます。

工藤一郎国際特許事務所では様々な特許の分析レポート・価値評価レポートを提供しています。

大手研究所、メーカー、金融機関等向け等に多数の納入実績がありますので、ぜひご相談ください！

以上

相談する・仕事を依頼する