相談する・仕事を依頼する

【遺伝子工学】企業特許力ランキング – 2025年3月度-

こんにちは! 工藤一郎国際特許事務所です。日銀、東証、日経グループ、金融機関、大手技術系メーカーと多数の特許価値評価・知財戦略分析に関する取引実績があります。このブログでは特許価値評価や知財戦略分析に関する情報を提供しています。

今回は遺伝子工学の特許から見た有力企業ランキングを紹介します(本記事の内容は2025年3月時点のものとなります)。

POINT
  • 企業の成長性(株価)の先行指標となるYK値のランキング
  • 今注目の遺伝子工学業界!
  • YK値の高い特許も併せて紹介
弁理士
弁理士

企業の成長性(株価)の先行指標となるYK値のランキングです。YK値は企業の特許価値を評価する今注目の指標です。YK値の説明はこちらから。

今注目の遺伝子工学業界

ほぼすべての産業分野で応用可能

遺伝子工学とは、遺伝子を人工的に操作する技術を指します。遺伝子は生物の体をつくる設計図に相当するものですので、これを操作することにより、新しい特性を持った動植物を生み出したり、病気の治療や予防をしたりすることが可能となります。この技術の応用分野としては医療が筆頭ですが、その他にも遺伝子組み換え食品や、微生物を使用したプラスチック製造、バイオマス燃料製造などにも適用できます。ほとんどすべての産業分野に関わる技術であることから、世界的に新たなイノベーションを引き起こすことが期待されています

DNAのイメージ  出展:pixabay
https://stock.adobe.com/630004753https://pixabay.com/ja/illustrations/dna-163466/

AI技術とのシナジーで飛躍的な成長が期待される

このような状況の中、政府による支援政策もいまだかつてない規模のものが予定されています。「バイオエコノミー戦略」(内閣府 令和6年6月3日)によると、バイオ由来製品や、遺伝子改良農産品、バイオ医薬などのバイオエコノミー市場に対し、「2030 年に国内外で 100 兆円規模の市場創出を目指す取組を推進する」とのことです。

また、近年注目されているAI技術が遺伝子分析に有効であると考えられていることから、今後はこのAIのアシストにより、遺伝子工学が急速な進歩を果たすと予想されています。AI技術自体の進歩も相まって、飛躍的な成長が見込める分野といえるでしょう。

遺伝子工学は現在最も注目を集めている技術分野であるといえます。

企業特許力ランキング(YK値ランキング)

企業特許力ランキング

本技術分野の特許に関する有力企業ランキング(本技術分野のYK値が高い企業)は、以下の通りです。

No証券コード企業名称同技術分野
関連YK値
14519 中外製薬㈱ 1875.96
22802 味の素㈱ 718.41
3197A ㈱タウンズ 373.99
43101 東洋紡㈱ 331.29
52004 昭和産業㈱ 247.02
企業特許力ランキング

補足:特許と技術テーマの紐づけ方

本ランキングでは、遺伝子工学に関連する特許を国際特許分類(IPC)を使用して選び出し、集計しています。国際特許分類(IPC)とは世界中で共通して使われている特許の分類コードで、特許には必ずついているものです。細かくは数万種類もありますので、網羅的で詳細な分類が可能です。

弁理士
弁理士

本記事では、ビッグデータを分析し、遺伝子工学と関連する国際特許分類IPCを検索対象にしています。

特許のご紹介(YK値の高い特許)

特許ランキング

本技術分野の高YK値特許をピックアップすると以下の通りです。

証券
コード
企業名特許番号発明の名称同技術分野
関連YK値
4519 中外製薬㈱ 4954326 複数分子の抗原に繰り返し結合する抗原結合分子 493.92
2802 味の素㈱ 7222347 可溶性タンパク質に対する親和性物質…(後略)… 157.66
197A ㈱タウンズ  6529907 マイコプラズマ・ニューモニエの免疫学…(後略)… 126.10
2004 昭和産業㈱ 6830762 糖組成物及びその製造方法 88.23
3101 東洋紡㈱ 6493209 核酸増幅法55.89
技術分野有力企業(傘下のグループ企業含む)が保有する高YK値特許(代表的なものを掲載)

今現在係争がある特許

本技術分野の係争のうち、有力上場企業が関連しているものとして、以下のような係争があります。

審判番号種別攻撃側 → 防御側結果発明の名称
2023-800010無効持田製薬㈱ → 中外製薬㈱請求
取下
グリコシル化された免疫グロブリンの調製方法
2023-700831異議個人 
→ 味の素㈱
訂正 
維持 
可溶性タンパク質に対する親和性物質…(後略)…
同技術分野有力企業 特許に関する係争(代表的なものを掲載)
弁理士
弁理士

特許の係争があるということはそれだけ重要な技術だということがいえます。

工藤一郎国際特許事務所では様々な特許の分析レポート・価値評価レポートを提供しています。

大手研究所、メーカー、金融機関等向け等に多数の納入実績がありますので、ぜひご相談ください!

以上

相談する・仕事を依頼する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です