【繊維強化プラスチック】企業特許力ランキング – 2022年7月度-

こんにちは！　工藤一郎国際特許事務所です。日銀、東証、日経グループ、金融機関、大手技術系メーカーと多数の特許価値評価・知財戦略分析に関する取引実績があります。このブログでは特許価値評価や知財戦略分析に関する情報を提供しています。

今回は繊維強化プラスチック関連の特許から見た有力企業ランキングを紹介します（本記事の内容は2022年7月時点のものとなります）。

弁理士

企業の成長性（株価）の先行指標となるYK値のランキングです。YK値は企業の特許価値を評価する今注目の指標です。YK値の説明はこちらから。

今注目の繊維強化プラスチック業界

金属に勝る強度、用途は多岐に渡る

繊維強化プラスチックとは、プラスチックを繊維で強化することによって高い強度を持たせた素材です。金属材料よりも強度が高く、軽量であり、かつ腐食しにくい、という特徴があることから、近年大きな注目を集めています。

その応用範囲は非常に幅広く、家電製品やゴルフクラブ、釣り竿などの日用品のほか、建築材料、航空機、自動車などの部材、風力発電の風車などにも使用されています。金属に比べるとまだ耐熱性に劣るものの、徐々に改善が進んでおり、着実にその活躍の場を広げています。将来的には、以下の写真のような繊維強化プラスチック製のボディを持つ自動車が公道を走る日が来るかもしれません。

弁理士

もし実現したら、とても軽量なため、燃費が良くなることが期待されます

繊維強化プラスチック製のボディを持つレースカー
出典： Wikipedia File: File:Stohr_DSR_Carbon_Fiber.jpg 著作者: Rhots

環境負荷の軽減が課題

一方で、ＳＤＧｓの観点から、近年は繊維強化プラスチックの環境負荷の重さが問題点として指摘されています。通常のプラスチックよりも強固で耐熱性の高い繊維強化プラスチックは処理が難しく、リサイクルがしにくいためです。さらなる普及には、この問題の解決が不可欠と考えられており、自然の中で分解しやすくするため（生分解性）の研究などがおこなわれています。本技術分野は現在、最も大きな注目を集めている分野の一つといえます。

弁理士

生分解性プラスチックも注目分野ですね

企業特許力ランキング（YK値ランキング）

企業特許力ランキング

繊維強化プラスチックの特許に関する有力企業ランキング（本技術分野のＹＫ値が高い企業）は、以下の通りです。

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やはり化学メーカがランクインしています。

本ランキングでは、繊維強化プラスチックに関連する特許を国際特許分類（IPC）を使用して選び出し、集計しています。国際特許分類（IPC）とは世界中で共通して使われている特許の分類コードで、特許には必ずついているものです。細かくは数万種類もありますので、網羅的で詳細な分類が可能です。

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本記事では、ビッグデータを分析し、繊維強化プラスチックと関連する国際特許分類IPCを少し広めにとっています。

特許のご紹介（YK値の高い特許）

特許ランキング

本技術分野の高ＹＫ値特許をピックアップすると以下の通りです。

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比較的新しい特許がランクインしています。近年注目の技術であることが分かります

今現在係争がある特許

本技術分野の係争のうち、有力上場企業が関連しているものとして、以下のような係争があります。

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特許の係争があるということはそれだけ重要な技術だということですね。

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