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【二次電池】企業特許力ランキング – 2021年12月度-

企業特許力ランキング

こんにちは! 工藤一郎国際特許事務所です。日銀、東証、日経グループ、金融機関、大手技術系メーカーと多数の特許価値評価・知財戦略分析に関する取引実績があります。このブログでは特許価値評価や知財戦略分析に関する情報を提供しています。

今回は二次電池関連の特許から見た有力企業ランキングを紹介します(本記事の内容は2021年12月時点のものとなります)。

POINT
  • 企業の成長性(株価)の先行指標となるYK値のランキング
  • 今注目の二次電池業界!
  • YK値の高い特許も併せて紹介
弁理士
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企業の成長性(株価)の先行指標となるYK値のランキングです。YK値は企業の特許価値を評価する今注目の指標です。YK値の説明はこちらから。

今注目の二次電池業界

全ての充電式製品を支える重要部品

二次電池とは、充電をすることによって繰り返し使用できる電池のことをいいます。このように書くと、充電式の単三電池、単四電池などが思い浮かぶかもしれませんが、スマートフォンやノートパソコン、ロボット掃除機、電気自動車など、充電して繰り返し使用できる製品にはすべてこの二次電池が内蔵されています。 

 二次電池の充電容量や出力の大きさは、これらの製品の小型化や持続時間(電気自動車であれば航続距離)を大きく左右するため、産業の進歩を支える重要部品といっても過言ではないでしょう。

弁理士
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いまや二次電池は、コンセントにつながずに使用できる電気製品のほとんどに使用されています。

リチウムイオン二次電池(出展:Adobe Stock 作成者:千佳 荒井) 

脱二酸化炭素実現への期待

なかでも、近年特に注目を集めているのは電気自動車用の二次電池と、再生可能エネルギーで発電した電力を蓄電するための定置型二次電池です。両製品はいずれも脱二酸化炭素のためのキーデバイスと考えられており、今後世界中で大きく売り上げを伸ばしていくことは間違いありません。 

 また、二次電池は日本企業に残された数少ない得意分野でもあります。国際的な日本の競争力という観点からも注目していきたい分野です。 

弁理士
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日本企業が中国企業に対抗できそうな商品の一つですね

企業特許力ランキング(YK値ランキング)

企業特許力ランキング

二次電池の特許に関する有力企業ランキング(本技術分野のYK値が高い企業)は、以下の通りです。

No証券コード企業名称同技術分野
関連YK値
14205 日本ゼオン㈱ 1067.01
27203 トヨタ自動車㈱857.57
34005 住友化学㈱ 816.34
44188 ㈱三菱ケミカルホールディングス 727.90
53402 東レ㈱ 717.77
企業特許力ランキング
弁理士
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素材系のメーカが多いですね

本ランキングでは、二次電池に関連する特許を国際特許分類(IPC)を使用して選び出し、集計しています。国際特許分類(IPC)とは世界中で共通して使われている特許の分類コードで、特許には必ずついているものです。細かくは数万種類もありますので、網羅的で詳細な分類が可能です。

弁理士
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本記事では、ビッグデータを分析し、二次電池と関連する国際特許分類IPCを特定しています。

特許のご紹介(YK値の高い特許)

特許ランキング

本技術分野の高YK値特許をピックアップすると以下の通りです。

証券
コード
企業名特許番号発明の名称同技術分野
関連YK値
4188㈱三菱ケミカルホールディングス5987431フルオロスルホン酸リチウム、非水系電解液、及び非水系電解液二次電池94.60
4205
日本ゼオン㈱
5765228二次電池用多孔膜及び二次電池107.74
3402東レ㈱5460962有機無機複合多孔性セパレータ及び該セパレータを用いる電気化学素子82.07
4005住友化学㈱5926145積層多孔質フィルム及び非水電解液二次電池75.33
7203トヨタ自動車㈱5843092リチウムイオン二次電池44.02
技術分野有力企業(傘下のグループ企業含む)が保有する高YK値特許(代表的なものを掲載)
弁理士
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本体よりも部品の方がランクインしている特許が多いです。特にフィルム(膜)ですね

今現在係争がある特許

本技術分野の係争のうち、有力上場企業が関連しているものとして、以下のような係争があります。

審判番号種別攻撃側 → 防御側結果発明の名称
2020-700245異議個人 →日本ゼオン㈱訂正
維持
リチウムイオン二次電池負極用スラリー組成物
2020-700045異議個人 → ㈱三菱ケミカル訂正
維持
フルオロスルホン酸リチウム、非水系電解液…
同技術分野有力企業 特許に関する係争(代表的なものを掲載)
弁理士
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特許の係争があるということはそれだけ重要な技術だということですね。

工藤一郎国際特許事務所では様々な特許の分析レポート・価値評価レポートを提供しています。

大手研究所、メーカー、金融機関等向け等に多数の納入実績がありますので、ぜひご相談ください!

以上

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