こんにちは! 工藤一郎国際特許事務所です。日銀、東証、日経グループ、金融機関、大手技術系メーカーと多数の特許価値評価・知財戦略分析に関する取引実績があります。このブログでは特許価値評価や知財戦略分析に関する情報を提供しています。
今回は大手ビールメーカー間の技術競争が、現在非常に激しい状況であることを示す記事です。
目次 非表示
技術競争の激しいビール業界
大手ビールメーカー間の技術競争は、現在非常に激しい状況です。各メーカーは酒類を含む飲料に新しい技術や製造プロセスを開発し、品質向上や効率化を図っています。
例えば、以下のような技術的な競争が行われています。
①醸造技術の改善: ビールの醸造プロセスにおいて、酵母の選定や発酵温度の最適化、麦芽の処理方法などの、さまざまな技術的な改善が行われています。醸造所は、より美味しく、安定した品質のビールを生産するために、新しい醸造技術を探求しています。
②ヘルスコンシャスなトレンドへの対応: ビールメーカーは、健康志向の消費者に対応するために、低アルコールビールやノンアルコールビールの開発に力を入れています。これには、アルコール度数の調整や風味の改善などが含まれます。
③持続可能性と環境への配慮: 環境への配慮が高まっているため、ビールメーカーは持続可能な製造プロセスを模索しています。エネルギー効率の向上、廃棄物の削減、再生可能エネルギーの利用などが焦点です。
④パッケージング技術の進化: ビールのパッケージング技術も進化しており、缶やボトルのデザイン、保冷性、密封性などに工夫が凝らされています。パッケージング技術の改善により、ビールの鮮度を保ちつつ、消費者に便利な製品を提供しています。総じて、ビールメーカーは競争力を向上し、消費者のニーズに応えるために、技術革新に注力しています。
サッポロホールディングスの事業体変革
このような状況下、ビール大手4社のアルコール飲料セグメントのYK値(技術競争力)は以下のグラフのように急激に上昇しています。この中で、サッポロホールディングスは、2024年2月14日、「国内外の酒類事業を中核に、国内では基幹商品への経営資源の集中投下と顧客接点の拡大を強力に進め、そのために、酒類事業への成長投資に機動的に対応するため、不動産に対する戦略パートナーからの資本導入等不動産の保有形態を多様化し、3事業(酒類、食品飲料、不動産)の集合体から、グループの総力を酒類成長による価値向上に昇華させる事業体へと変革する。」と発表しました。厳しい競争に打ち勝つための決断と考えられます。
出所:工藤一郎国際特許事務所 PATWARE
YKS手法についてはこちら
工藤一郎特許事務所では様々な特許の分析レポート・価値評価レポートを提供しています。
大手研究所、メーカー、金融機関等向け等に多数の納入実績がありますので、ぜひご相談ください!
以上