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【バイオマス】企業特許力ランキング – 2022年2月度-

企業特許力ランキング

こんにちは! 工藤一郎国際特許事務所です。日銀、東証、日経グループ、金融機関、大手技術系メーカーと多数の特許価値評価・知財戦略分析に関する取引実績があります。このブログでは特許価値評価や知財戦略分析に関する情報を提供しています。

今回はバイオマス関連の特許から見た有力企業ランキングを紹介します(本記事の内容は2022年2月時点のものとなります)。

POINT
  • 企業の成長性(株価)の先行指標となるYK値のランキング
  • カーボンニュートラルの観点からバイオマス業界!
  • YK値の高い特許も併せて紹介
弁理士
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企業の成長性(株価)の先行指標となるYK値のランキングです。YK値は企業の特許価値を評価する今注目の指標です。YK値の説明はこちらから。

今注目のバイオマス業界

環境にやさしく、保存による安定供給が可能

バイオマスとは化石系以外の生物由来の燃料(原料)のことをいい、大きく分けて建築廃材などの廃棄物系、ヤシ殻やもみ殻のなどの未利用資源系、サトウキビやトウモロコシなどの作物系があります。


バイオマスにはカーボンニュートラルという大きな特徴があります。例えば、サトウキビを燃焼させて二酸化炭素が発生しても、同量のサトウキビを新たに植え続ければ、新しく植えたサトウキビが二酸化炭素を吸収してくれます。このため、長期的には大気中の二酸化炭素量は一定で変化しないことになります。また、バイオマスは燃料としての保存が可能なため、安定供給が可能という長所もあります。

弁理士
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再生可能エネルギーの弱点である安定性がある点が大きな長所です。

燃焼効率を高めるため、ペレット化された木質バイオマス
出展:Wikipedia ファイル:Wood pellets-small huddle PNr°0108.jpg 著者:D-Kuru

供給体制の再整備が急務

2022 年 2 月、ロシアがウクライナに侵攻したことを発端とし、各国はロシアへの経済制裁を行っています。そして、この影響でロシアからの天然ガスの輸入が困難になるとの懸念から、世界的に化石系燃料の価格が高騰しています。地球温暖化対策のため二酸化炭素の削減が求められるなか、世界的な再生可能エネルギーへの転換はさらに加速していくことになりそうです。安定供給が可能な再生可能エネルギーであるバイオマスは現在大きく注目されている分野といえるでしょう。

弁理士
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バイオマスは天然ガスの代替物として有望なエネルギー源といえます。

企業特許力ランキング(YK値ランキング)

企業特許力ランキング

半導体の特許に関する有力企業ランキング(本技術分野のYK値が高い企業)は、以下の通りです。

No証券コード企業名称同技術分野
関連YK値
13863日本製紙㈱345.10
23880大王製紙㈱314.18
35233太平洋セメント㈱96.14
44208宇部興産㈱86.37
57011三菱重工業㈱63.81
企業特許力ランキング
弁理士
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紙やセメントに関する企業が多いのは意外ですね。

本ランキングでは、バイオマスに関連する特許を国際特許分類(IPC)を使用して選び出し、集計しています。国際特許分類(IPC)とは世界中で共通して使われている特許の分類コードで、特許には必ずついているものです。細かくは数万種類もありますので、網羅的で詳細な分類が可能です。

弁理士
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本記事では、ビッグデータを分析し、バイオマスと関連する国際特許分類IPCを特定しています。

特許のご紹介(YK値の高い特許)

特許ランキング

本技術分野の高YK値特許をピックアップすると以下の通りです。

証券
コード
企業名特許番号発明の名称同技術分野
関連YK値
3863日本製紙㈱6684298固体燃料の製造方法及び固体燃料120.28
3880大王製紙㈱6283721混合燃料の製造方法53.21
4208宇部興産㈱6501037バイオマス固体燃料51.73
7011三菱重工業㈱5812575ボイラ設備22.58
5233太平洋セメント㈱5925542廃トナーの燃料化方法13.78
技術分野有力企業(傘下のグループ企業含む)が保有する高YK値特許(代表的なものを掲載)
弁理士
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植物性の材料のほかごみを燃料にする技術がランクインしています。

今現在係争がある特許

本技術分野の係争のうち、有力上場企業が関連しているものとして、以下のような係争があります。

審判番号種別攻撃側 → 防御側結果発明の名称
2020-700808異議個人 →日本製紙㈱不成立固体燃料の製造方法及び固体燃料
2018-700688異議個人 → 大王製紙㈱訂正
維持
混合燃料の製造方法
同技術分野有力企業 特許に関する係争(代表的なものを掲載)
弁理士
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特許の係争があるということはそれだけ重要な技術だということですね。

工藤一郎国際特許事務所では様々な特許の分析レポート・価値評価レポートを提供しています。

大手研究所、メーカー、金融機関等向け等に多数の納入実績がありますので、ぜひご相談ください!

以上

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